Column
飲食店のホームページは無料で作れる?
無料ツール・自作・0円制作の違いと選び方
「ホームページは欲しい。でも、開業や運転資金でお金をかけられない」——飲食店のオーナーさんから、いちばんよく聞く悩みです。結論から言うと、飲食店のホームページは無料でも作れます。ただし「無料」にはいくつかの種類があり、それぞれ得意・不得意と、あとから効いてくる落とし穴が違います。この記事では、無料ホームページ作成ツール・自作・「制作費0円」の制作サービスという3つの方法を、飲食店専門でホームページを作っている立場から正直に比較します。
- 無料で作る方法は大きく3つ——①無料作成ツール ②WordPressなどで自作 ③制作費0円の制作サービス
- 無料プランで確認すべきは「広告表示・独自ドメイン・サービス終了リスク」の3点
- お店の「顔」として長く使うなら、独自ドメインで持てるかどうかが分かれ目
Contents
結論:無料でも作れる。ただし「何が無料か」を確認する
飲食店のホームページを無料(またはほぼ無料)で持つ方法は、大きく3つあります。
- 方法1:無料ホームページ作成ツールを使う——Wix・Jimdo・ペライチなど。手軽だが、無料プランには制約がある
- 方法2:WordPressなどで自作する——自由度は高いが、ドメイン・サーバーの実費と、まとまった時間がかかる
- 方法3:「制作費0円」の制作サービスを使う——プロが作るが、0円の「理由」を確認する必要がある
どの方法にも共通して大事なのは、「無料」の中身を確認することです。制作費が無料でも、広告が表示される、独自ドメインが使えない、あとから月額費用がかかる——といった条件はサービスごとに違います。「タダだと思っていたら、思っていたものと違った」を避けるために、以下で一つずつ見ていきます。
方法1:無料ホームページ作成ツールで作る
Wix、Jimdo、ペライチ、Googleサイトなど、無料プランのあるホームページ作成ツールは数多くあります。テンプレートを選んで文章と写真を入れれば、その日のうちに公開まで行けるのが最大の魅力です。
向いているのは、「まず情報を載せる場所を今すぐ確保したい」という段階のお店です。メニュー・営業時間・場所・写真が正確に載っているだけでも、「店名で検索したのに何も出てこない」状態よりはるかに良く、お客様の取りこぼしを減らせます。
一方で、無料プランには次のような制約があるのが一般的です(詳細は各サービスの最新の料金ページでご確認ください)。
- 運営会社の広告やバナーが表示される——お店の世界観の中に、他社の広告が入り込む
- 独自ドメインが使えない——URLが「ツール名.com/お店の名前」のような形になり、名刺や看板に載せたときの信頼感で見劣りする
- ページ数や機能に上限がある——メニューページを分けたい、お知らせを増やしたい、となったときに有料プランへの切り替えを求められる
方法2:WordPressなどで自作する
WordPressをはじめとするCMS(更新システム)を使って、自分でホームページを組み立てる方法です。世界中のサイトで使われている仕組みなので情報が豊富で、デザインも機能も自由に決められます。
ただし「無料」なのはソフトウェア本体だけで、実際には次の実費と手間がかかります。
- 独自ドメイン代とサーバー代——契約するサービスによりますが、合わせて年間数千円〜1万円台が一般的な目安です
- 作る時間——テーマ選び、初期設定、ページ作成、スマホ表示の調整。慣れていない方だと、まとまった学習時間が必要になります
- 作ったあとの手間——システムやプラグインの更新、不具合が出たときの対処も自分で行うことになります
正直にお伝えすると、開業準備や日々の営業と並行して自作をやり切るのは、かなり大変です。パソコン作業が好きで、作ること自体を楽しめる方には良い選択肢ですが、「営業時間を削ってまでやることか?」という視点は持っておいてください。飲食店オーナーの時間は、仕込みと接客に使ってこそ売上になります。
無料で作るときの3つの落とし穴
方法を選ぶ前に、無料でホームページを持つときに共通する落とし穴を3つ挙げておきます。
① 広告表示で「お店の顔」が濁る
ホームページは、店名で検索してくれた「来店直前のお客様」が見る場所です。そこに他社の広告が表示されると、それだけで少し「間に合わせ」の印象になります。無料で始めるとしても、広告が出ない形に移行できるかは確認しておきましょう。
② 独自ドメインでないURLは「引っ越し」がきかない
ツールのサブドメイン(ツール名入りのURL)で運用を始めると、そのURLはGoogleビジネスプロフィール・食べログ・ショップカード・SNSプロフィールなど、あちこちに載っていきます。あとから別のサービスに移るとURLが変わり、載せた場所すべての修正と、検索エンジンからの評価の積み直しが必要になります。独自ドメインなら、中身のサービスを入れ替えてもURLはそのまま。「お店の住所」を自分で持っているのと同じ状態になります。
③ 無料サービスは「終わる」ことがある
実例があります。Googleビジネスプロフィールには、かつて無料で簡易ホームページを作れる「ウェブサイト」機能がありましたが、2024年3月に提供終了となり、この機能だけでホームページを済ませていたお店は移行が必要になりました。無料サービスは、提供側の判断で仕様変更や終了が起こりえます。「無料の場所を借りている」のか「自分の場所を持っている」のか——この違いは、長く営業するお店ほど効いてきます。
方法3:「制作費0円」の制作サービスを使う
3つ目は、制作費0円をうたう制作サービスにプロとして作ってもらう方法です。自分の時間を使わずに、広告の入らないきちんとしたホームページを持てるのが利点ですが、「なぜ0円でやれるのか」は必ず確認してください。ビジネスである以上、0円には必ず理由があります。よくあるモデルは次の2つです。
- 月額利用料・保守契約で回収するモデル——制作費は取らず、月々の費用で成り立たせる。月額が「任意」なのか「必須」なのか、いくらなのかで実質的な総額が大きく変わります
- 実績づくりを目的にしているモデル——立ち上げ期の制作者が、実績と紹介を得るために0円で提供する
当社(Web Marketing Partners)もこの「0円制作」に当たるので、仕組みを開示しておきます。当社は制作費0円・保守は任意で月額20,000円(税込)。保守を付けなければ、納品のみで費用はかかりません(独自ドメインの取得費用のみご負担いただきます)。飲食店専門としての実績を積みたいという当社側の事情があるため、この形にしています。
3つの方法の比較と選び方
| 無料作成ツール | 自作(WordPress等) | 制作費0円サービス | |
|---|---|---|---|
| 費用 | 0円〜(本格利用は有料プランが多い) | ドメイン・サーバー実費(年数千円〜が目安) | 制作費0円(収益モデルの確認が必須) |
| 手間 | 少ない〜中程度(自分で作る) | 大きい(学習+制作+維持) | ほぼなし(プロに任せる) |
| 仕上がり | テンプレート次第 | 腕次第 | プロ品質 |
| 広告表示 | 無料プランでは出るのが一般的 | なし | なし |
| 独自ドメイン | 無料プランでは不可が一般的 | 可能 | 可能(所有権の確認を) |
選び方の目安はシンプルです。
- 今すぐ・とにかく情報を載せたい → 無料作成ツールで仮の一枚を作る(将来の引っ越しを見越して、載せる場所を広げすぎない)
- 自分で作るのが好き・時間がある → WordPressなどで自作
- 時間をかけずに、きちんとしたものを持ちたい → 0円制作を含む制作サービス。ただし「0円の理由」と「3つの確認」を忘れずに
なお、どの方法を選ぶにしても、先に整えるべきはGoogleビジネスプロフィールです。順番の考え方は「飲食店のWeb集客は何から始める?」で詳しく解説しています。また、有料で作る場合の費用相場は「飲食店のホームページ制作費用はいくら?」をご覧ください。
まとめ
- 飲食店のホームページは無料でも作れる。方法は ①無料作成ツール ②自作 ③制作費0円の制作サービス の3つ
- 無料プランの一般的な制約は「広告表示・独自ドメイン不可・機能上限」。本格利用は結局有料になることが多い
- 無料サービスには終了リスクがある。Googleの簡易ホームページ機能も2024年3月に終了した
- 長く使うなら独自ドメインが分かれ目。「無料の場所を借りる」より「自分の場所を持つ」
- 「制作費0円」は仕組みの確認を。所有権・解約時の扱い・有料になる条件の3点に答えられるサービスを選ぶ
よくある質問
- 無料の作成ツールで作ったホームページでも、お店の集客に使えますか?
- 使えます。お客様が知りたいのはメニュー・営業時間・場所・雰囲気であり、それが正確に載っていれば無料ツールでも役割は果たせます。ただし、無料プランでは広告が表示されたり、独自ドメインが使えなかったりするのが一般的です。お店の「顔」として名刺やGoogleビジネスプロフィールに載せるURLになるので、長く使うなら独自ドメインで運用できる形をおすすめします。
- Googleビジネスプロフィールがあれば、ホームページはなくてもいいのでは?
- Googleビジネスプロフィールの整備は最優先です。ただ、掲載できる情報量やレイアウトには制約があり、お店の世界観やメニューの詳細、こだわりを自分の形式で伝える場所としては公式ホームページが必要になります。実際、Googleビジネスプロフィール付属の簡易ホームページ機能(ウェブサイト機能)は2024年3月に提供終了となり、それだけに頼っていたお店は移行が必要になりました。外部サービスの仕様変更に左右されない「自分の場所」を持っておくことが安心につながります。
- 「制作費0円」は何か裏があるのではないですか?
- 「0円」には必ず理由があるので、そこを確認するのが大切です。よくあるのは、月額利用料や保守契約で収益を得るモデルです。当社(Web Marketing Partners)の場合は、制作費0円・保守は任意(月額20,000円・税込)で、保守を付けなければ納品のみで費用はかかりません。飲食店専門としての実績を積みたいという当社側の事情があるため0円にしています。どのサービスでも、①サイトの所有権とドメインが誰のものか、②解約したらサイトはどうなるか、③何をすると有料になるか、の3点は契約前に必ず確認してください。